先日、Steamにて50%オフセールが行われていたので買ってみた。Left 4 Dead、Bioshock、Deadspace等、グロテスクな表現が豊富なゲームをやたらとプレイしてる友人に影響されてか、最近は多少グロい程度なら問題なくプレイできるようになってきた・・・。
本作は童話「不思議の国のアリス」をダークファンタジーなテイストにアレンジしたアクションアドベンチャーゲームだ。2000年にリリースされた「Alice in Nightmare」の続編に当たる。
あらすじ
主人公のアリスは原因不明の火事に見舞われて家族を失い、精神を病んでしまった。その辛い過去を忘れ去るために精神科に通院しているところから物語は始まる。この病院の患者は皆子供で、先生はしきりに「忘れなさい」と語りかける。「薬局で薬をもらってきなさい」といわれ病院を後にしたアリスは、余曲折あって幻覚の世界「ワンダーランド」に。アリスを迎えたのはチェシャ猫、曰くワンダーランドは崩壊し始めているという。ワンダーランド崩壊の原因は何か?火災事故の真相は?
レビュー
本作は、ステージを探索し収集アイテムを集めながらスイッチやレバーなどのギミックを操作して先に進んで行き、最後に待ち構えているボスを倒して次のステージへ行く、といった流れで展開していく。ゼルダの伝説やダークサイダーズでお馴染みのゲームシステムで斬新さに欠けるのは確かだが、アリスの奇妙奇天烈な世界観を表現し、それに浸るのに最適なシステムと感じることだろう。
本作の最大の特長は、マップと背景グラフィックスだ。独特で多彩でありながら、「不思議の国のアリス」という多くの人々が知っている童話という共通言語を内包しており、プレイヤーは度々「これがあのあれか!」と発見と気づく楽しみ、いわゆるアハ体験を楽しめることだろう。その多彩さは今回初めから終わりまで200枚程度、SSに収めてフォトアルバムとしてアップロードしたので、下記リンクから閲覧してもらえば一目瞭然だ。
敵とは4種類の武器を駆使して戦うことになる。素早い攻撃が可能で扱い易い「ヴォーパルナイフ」、ガトリングガンのようにコショウを撃ち出す「ペッパーミル」、強力な打撃で敵のガードを砕く「ホビーホース」、熱々のお茶爆弾を発射する「ティーポットキャノン」の4種類だ。敵は大抵弱点となる武器が決まってるので、強いと感じたら色々試してみるのがいいだろう。ちなみにどの武器も「歯」を消費して4段階まで強化できる。探索しながらすすめていけば全ての武器を最大まで強化できるのでどんどん強化していっても問題はない。
また、戦闘はかなり軽快だ。敵をロックオンしている間は攻撃を受けそうになると、スローモーションがかかるのでスレスレで緊急回避といったアクロバティックなプレイもやりやすい。ピンチのときは無敵状態に加えて攻撃力が大幅に強化される「ヒステリーモード」を使用できる。
戦闘システムからも察せられるように、全体的に初心者でも楽しめるゲームになっている。パズルも難解なものはなく、パズルを解くというよりは感情移入させる演出の一つといった位置づけで、サクサク進められる。本作はダークな世界観なだけに、グロテスクな表現は多分に出てくるが、SSを見て惹かれた人であればきっと楽しめることだろう。
(以下SS)